足裏が痛い人のためのシューズの選び方4選!

 

あまり知られていませんが、欧米に比べると、日本の足の医療は非常に遅れています。
欧米には、足科といって足の痛み専門の病院があります。

日本はなぜ遅れているのでしょうか。実は、靴に秘密があったんです。

日本に靴が入ってきたのは、明治維新のころ。
しかし、それもごく一部の人のためのもので、一般の人にも普及したのはそのずっと後になります。

日本人の多くが靴を履き始めたのは、おそらく戦後だと思われます。
つまり、靴をは履き始めてから60年程度の歴史しかないのです。

一方欧米は、古くから靴の文化があります。
日本の草鞋のように自由度の高い履物とは違い、木や革でできた固い靴をはいていると、外反母趾や扁平足など、足のトラブルが非常に多くなり、結果的に足の研究が進んでいるんです。

それだけ、靴というものと足のトラブルは関係性が深いと考えられます。

靴選びの4つのポイント

具体的に、足が痛い人や、長時間歩いたり立ったりする人は、どんな靴を選べばよいのでしょうか?

実際に痛みがある人は、ハイヒールなどは避けて、快適に歩くことを目的とした靴を選ぶようにしましょう。スニーカーやウォーキングシューズがおすすめです。

足が痛いヒトのための靴選びのポイント

選び方 その1 サイズ選び

靴を選ぶとき、【捨て寸】というものを考える必要があります。

具体的には、ピッタリのものでなはなくて、靴下を履いた状態で、足先に10ミリ程度余裕をもたせてあげる必要があります。

また、足は朝と夕方ではサイズがかなり異なるので、そのあたりも考慮に入れる必要があります。(夕方は足が大きくなる傾向があります)

 

アーチの崩れと外反母趾

選び方 その2 ヒールカウンターがしっかりしたものを選ぶ

足の土台は、踵(かかと)です
この土台を安定させるのがヒールカウンター。
実際に、靴を後ろからぎゅっと写真のように力を加えてみてください。
ここが、固いほうがヒールカウンターが安定しています。
グニャグニャの靴だと歩行したときに踵が安定しないということになります。

選び方その3 トーションバランスをみる

トーションバランスとは、ネジレ剛性のこと。
写真のように雑巾を絞るようにしたときに、剛性があるかどうか。
クシャッとなるものは剛性が低いので歩くたびにねじれてしまいます。

足をいためやすい人は、歩行時に足がねじれる傾向があるので、それを補う強度が靴には必要なんです。

 

靴の選び方 その3 フレックスポイントをみる

 

フレックスポイントとは、靴の先の方で曲がる部分のこと。
少し専門的になりますが、歩くときに、フォアフットロッカーという働きがあります。

足は、まず踵が着地して、踵の形にそってグルンと体重が移動し(ヒールロッカー)
次に、足首の関節が前にまがり(アンクルロッカー)
最後に母子球のあたりが曲がることで蹴り出すことができます(フォアフットロッカー)

このフォアフットロッカーを邪魔する靴の場合は自然に歩きづらくなるので、写真のように、自分の足の曲るポイントと、靴の曲がるポイントが一致しているかを見るのも重要です。

フォアフットロッカー

 

まとめ

靴の選び方のコツ、できるだけわかりやすく書きましたが、なかなか深いですよね。

「ヒトの足」という本を書かれた水野祥太郎さんという方は、整形外科医で登山家でもあったので、靴に対しても造詣が深かったのですが、一番履きやすい登山靴は?と聞かれたときに、草履だと答えておられました。

締め付け感がなく、なおかつ柔らかく包んでいる草履が、案外もっとも優れた履物なのかもしれません。

靴は、草履のようにしなやかではないですから、靴選びは、デザインだけでなく機能もとても重要なんですね。

この記事を靴選びのヒントしていただければ、足の痛みの回復を手伝ったり、悪化を防ぐことができます。